みらくる・らぼ

〔§腕〕
「腕を固定する」
 ということの意味
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ダンスのカラダは
 「作る」もの??
腕を固定して
 踊るメリット
「先入観」が
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「腕」が自然に
 浮いてくる!(男性編)
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ヒール(踵)が
持ち上がるタイミング
「ロータリー・アク
 ション」を全面否定!
「ペンディラム・
 スウィング」はナンバ?
「テイクバック」
 という大嘘!
左肘は真横に
 伸ばして固定する?
「右腕」は、
 斜めに引こう!
「右手の手首」を
 固定する理由
まとめと考察
 ~2つの踊り方~
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「腕を固定する」ということの意味 作成日:2011/04/15、最終改訂日:2012/03/14

§腕-18:「テイクバック」という大嘘!

社交ダンス(スタンダード種目)を踊る時の高等テクニックとして、「左腕のテイクバック」というのが存在するようです。
(テイクバック/テイク・バック/テークバック/Take Back)

イギリス帰りの日本のトッププロが、「テイクバック・テイクバック」と連発すれば、イギリス仕込みのテクニックに思えますが、「テイク・バック」は和製英語です。

イギリスのブラックプールでも、この和製英語が飛び交ってる??
そんな言葉の問題は、どうでもいいとして、イギリス帰りのトッププロが教える「テイクバック」なるテクニックの「根本的な矛盾点」「絶対的な矛盾点」を、徹底的に追求してみようと思います。


「バック・スウイング back swing」のことを「テイクバック」と呼んでいるようですが、社交ダンス(スタンダード種目)の男性において、バックスウィングなんて、あるのでしょうか?
少なくとも、女性の「海老のように反り返った姿勢」を、「バックスウィング=テイクバック」と呼ぶのかというと、それも違う。 じゃあ、「テイクバック」って何?

社交ダンス(スタンダード種目)における「テイク・バック」とは、
左肘を強引に、後ろに引き下げる動作」であり、その目的は、
後ろに下げた左肘を前方に投げ出すことにより、カラダを前方に進めるため
であると推測できます。

社交ダンス(スタンダード種目)ではお互いの右側に相手が立っているため、こ「右肘のテイクバック」は、物理的に発生しません。
従って「テイクバック」というのは、「左腕だけに起きる現象」になります。


では、なぜ、日本国内において、この「左肘のテイクバック」が推奨されているのか?
   「左肘のテイクバック」をやらなければ、大きく踊れない
   「左肘のテイクバック」をやらなければ、姿勢が崩れてします。
・・・というのが理由だろうと思われます。
つまり、日本の常識では、テイクバックが絶対条件になっているということ。

当「みらくるダンス実験室」では、この「左腕のテイクバック」なる動作を、全面的に否定します。 イギリス帰りのトッププロが、こぞって「左腕のテイクバック」を推奨していたとしても、それがすべて正しいとは限らない。

−*−

では、まず、「テイクバック」の根底にあるものは何か?
これを推測してみましょう。


これは、前回説明した、白石智樹先生の「ペンディラム・スウィング」(Pendilum Swing)のレクチャーです。
「左手のテイクバック」という発想の根底には、これがあるはずです。

この「ペンディラム・スウィング」は、右腕を「後ろから前に振り上げる」振り子運動です。この「右腕を振り上げる」動きによって、カラダ全体(股関節より上の上半身全体)に大きなの動きが生まれる。 この考え方が基本になっているはずです。

ここまでは、おおむね、そのとおりだと思います。
だけど、この「右腕を振り上げる動き」の感覚を、「左腕」でやろうとすると、いろいろと矛盾が発生します。

理由は簡単、人間のカラダは、左と右では、動きが違うからです。

「右も左も同じだ! 右と同じことを左でやれば、同じようになるに、決まってるだろ!」という大前提で、「左腕を、後ろから前に振り上げる動作」を繰り返し繰り返し練習していると、そのうちに「致命的」とも言える間違いを犯します。

それが、「左腕のテイクバック」です。


これは、銭湯で、風呂上がり、瓶の牛乳を飲むときのポーズです。
いわゆる「みるく・ごっく〜り」の原点は、ここにあります(笑)

「左手で牛乳を飲むとき」も、「右手で牛乳を飲むとき」も、右股関節が後ろに下がって、左の骨盤が前に出ます。 そして左の背中が前に出ます。

「右腕を、後ろから前に振り上げる」動きは、「右腕を持ち上げて、右腕を顔の前に持ってきて、牛乳を飲むとき」の動きと同じです。(乳-03)
右肘を前方へ振り上げれば、振り上げるほど、右股関節は後ろに下がっていく」ので、結果的に、「右肘と、右股関節は逆方向に動く」ということを意味します。
従って、右股関節が後ろに下がらないように固定して、右肘を振り上げてやれば、カラダは勢いよく、前方へと進んでいきます。


ところが、「右腕を振り上げる」感覚で、左腕を振り上げようとすると、「極めて不自然な動き」になります。
「後ろにある左腕を、前方に振り上げる」動作を行うと、後ろに下がるのは「右股関節」であって、左股関節じゃない!(乳-02)
結果的に、「左腕と左股関節が、同時に前に出る」「左肘と、左股関節は同方向に動く」という動きになります。

これは、「左肘と左股関節で、どちらが早く前に出るか?」というチキンレースをやっているようなもので、結果的にカラダが不安定になるだけ。こんなことをやっても、なんのメリットもありません。
これが、「右腕を振り上げる時」と「左腕を振り上げる時」との、決定的な違いになります。

ここで、「右と左は同じである」という先入観をもったままで、「左手を振り上げる練習」を、繰り返していると、どうなるか?
面白いことに気付きます。

左肘を極限まで後方に引いた姿勢を作り、可能な限り「左肘を後ろに引いたまま」の姿勢を保持する。 つまり、「左腕を振り上げる動きを、極限まで遅らせる」。
これにより、右腕を振り上げた時と「似たような」カラダの動きを得ることが出来ます。

左ショルダーは、肩と同時に回転させてはいけない。
左ショルダーはタイミングを遅らせて、前方に振り出せ!
「テイクバック・テイクバック! 左腕びよ〜ん!」 とかやってるのは、これです。

実際、右手感覚で左手を使い、「左肘が後ろに下がったホールド」での動きは、「左肘を後ろに下げて、ズボンのベルトを掴んで持ち上げた時」と、ほとんど同じ動きになります。
やってみると、これが実感出来ます。
これが、「左腕のテイクバック」の正体です。
それなり、姿勢を崩さずに、大きく踊れます。


繰り返しますが、この「左腕のテイクバック」なる動きは、「右腕を振り上げる動き」を、無理矢理に「左腕」に当てはめたために、発生した動きであって、左利きの人に取っては、「極めて不自然で、極めて異質な動き」として感じられるはずです。

−*−

これは、野球の左投げ(サウスポー)のアンダースロー投法。
参考にしたモデルは、東京メッツの水原勇気選手です。
極めて珍しいフォームですが、すごく綺麗です。(見れば見るほど感動する!)


左腕に着目したときに、社交ダンス(スタンダード種目)でいうところの、「テイクバック」をやってるでしょうか??

外見上は、左肘が大きく後ろに下がっているように見えます。
でもよく見ると、左肘は、肩よりも後ろに下がっていません。
肩よりも後ろに下がらないような、腕の使い方をしているハズです。
(右腕で投げる時には、誰もやらないであろう、左腕の使い方)

テイクバック(腕を後ろに下げる動き)をやっても、「左肘」と「左股関節」で、どちらが速いスピードで前に出るか?という「肘と股関節とのチキンレースになるだけ。左肘を後ろから前に振り出しても、全くメリットがありません。

じゃぁ、どうやってるか? 推測ですが、こうやってるはずです。
(1)左手首と左の指先の「さじ加減」で、「左肘が左肩よりも、後ろに下がらないポジションを作る」
(2)「左肘が左肩よりも後ろに下がらないポジション」で、左肘をめいっぱい後ろに下げ続ける。 「絶対に左肘は、前に出さないぞ!と神に誓う!!」
(3)左手首・左の指に回転を掛けて、「左手で牛乳を飲むポーズ」と同じ身体の動きをさせる。
(4)左骨盤が前傾し、左の背中が前に出る。 右の股関節は全力で後ろに下がろうとするけれど、右の股関節は後ろに下がりません。 右股関節に加わった力が、倍返しで、左腕の前腕に戻ってくる。
(5)左肘は前に出ないようにしているのに、結果として、外見上は「左肘を前に振り出しているように見える。

実際に、やってみるとわかりますが、左投げのアンダースロー投法では、社交ダンス(スタンダード種目)でいうところの「テイクバック」の動きは、一切使って居ないはず。
右投げのアンダースローは、右腕を「全力で前に出そうとしている」はずなので、左投げと右投げでは、根本的に「カラダの動き」が異なります。 

男性に社交ダンスを教えるのは、女性の先生ですよね。
是非、社交ダンスを教える女性の先生には、右投げアンダースローと左投げアンダースローの違いを体験していただきたいものです。


では、写真判定。


この写真のフェザーステップにおいて、男性は
・「テイクバック」を行っている = 左肘を前に振り出そうとしている
・「テイクバック」を行っていない = 左肘を前に出ないように押さえ込んでいる
どちらでしょうか?

左肘の動きは、正反対なのですが、写真を見ても、さっぱり判断できないところが、
「左腕の動きの面白さ」といえます。

−*−

では、実際に「テイクバック」の動きを推奨している、「ダンステクニック革命」の説明を検証してみましょう。

異論を述べたい部分は、非常に「多岐に渡る」のですが、少しづつ、話を進めていきましょう。


まずは、ナチュラルターンの前半です。
上の図の「○」印と、下の図の「×」印の違いを比べてみます。

まずは、下の「×」印の「悪い例」。 このNG現象は、なぜおこるか?
原因は簡単。 牛乳を飲む時の「左骨盤」と「右股関節」によるものです。

「×」印の2歩目に入る際、左手首は、右に回転ながら大きく前方へ動きます。
左手首は、少し持ち上げられるはずです。
これは、「左手で牛乳瓶をもって、牛乳を飲むポーズ」(乳-02)と同じです。
左骨盤が前傾し、右股関節が後ろに下がります。

右足に軸足があるナチュラルターンで、軸足になっている「右股関節」が後ろに下がって、左骨盤が前傾するとどうなるか??
右股関節は後退しているのですっから、右足の上に体重が乗って、回転過ぎて、バランスを崩します。 右股関節に太い線が引いてある、「×」印のイラスト、そのものです。

多くの人が「ショルダーでターンする傾向があります」と書いてありますが、これは当然と言えば当然の話。 右股関節が後ろに下がるのですから、それを防ごうとすると、左ショルダーで突っ込んで、右足で地面を蹴って(送り足)、カラダを右足の上から遠ざけようとする方法をとろうとします。


「○」印は、左肩甲骨を真ん中に引き寄せて、肘を後ろに引いた姿勢です。
右腕のペンディアム・スウィング」と同じ動きを、左腕を使ってやれば、自然と肘が後ろに下がります。
これは、左肘を後ろに下げて、ズボンのベルト(横)を左手で握って、ベルトを持ち上げた時と同じ扱いになります。 同じ筋肉の使い方。

左肘を後ろに置き、左肩甲骨を圧縮させたまま、左手のズボンのベルトを持ち上げ続け、左肘を前に押し出していけば、、左ボディは前に出していきます。
そうすると、「○」印の姿勢を作ることが出来ます。

左手でボールを投げるときの動きとは、「テイクバック」とは根本的に異なります(左投げアンダースローの説明を参照)。

確かに「○」印の方法でも、踊ることは出来ますが、「それがベストなのか?」といわれば、「違うのではないか?」と言いたくなりますし、「○印」の根拠が「左手でボールを投げる時の動き」だと言われれば、「絶対に違う!」。


次に、4歩目(スピンターン)に入る際の後退ですが、
「なぜ、こんなところで、左肘を、後ろに引かなければならないのか?」という疑問が沸いてきます。
おそらく、「左肘を後ろに引いて、テイクバックしなければ、左足を後退できない!」ということなのかもしれません。

別のページで説明しますが、「左手首」と「左肘」を同時に回転させたまま踊ると、イラストのような、「左肘を後ろに引かなければ、左足を後退できない」という現象が発生します。
ナチュラルターン1〜3歩(上の図)における「左肘のテイクバック」(=左肘を後ろに下げて、左手でベルトを掴んだ時と同じ姿勢を作る)では、左手首と左肘が同時に回転しますので、この動きを継承すれば、「
テイクバックなくして、左足の後退なし」ということになってしまいます。
実際、やってみると、「テイクバック」が「絶対必要」だと思い込むようになります。

ところが、これ、思い込み・・・・ ある種の「暗示」みたいなものです。
こんな「暗示」は、「千害あって、一利なし」です。

簡単な実験をしましょう。 
ルンバの女性になってください。
左手のフリーアームを、肩よりも少し高い位置に置いて下さい。
そして、両足を揃えて、両足の踵(ヒール)を持ち上げて、爪先で立ちます。

ルンバの女性のホールドを応用したライズの姿勢です。
そこから、左手のフリーアームを使って、左足を後退させ、左足でピボットします。

「ルンバの女性役になったつもりで、ワルツのスピンターンをするのだ!」と思って、スピンターンをやれば、「テイクバック」なんて動作をする人は、ほとんどいなくなるはずです。
左足を後退させる際、左肘は肩・脇の下よりも「前方」にくるはずです。
左肘が、後ろに下がることなど、あり得ません。

「姿勢を崩さずに踊るのがスタンダード種目だ」という「固定概念」を捨て去ることが出来れば、「テイクバック」と称する動きが、「単なる暗示」であることが、判るハズです。


最後に、スピンターンに入る前の、「左腕のテイクバック」の問題点を挙げておきます。男性が「左肘を後ろに下げながら」、左足を後ろに下げていくと、女性はどうなるか?
女性は、右手首を引っ張られながら、右足を前に出していくことになります。

「左肘を後ろに下げる」ということは、「男性の胸の向き・ヘソの向き」は、左足の着地前から回転していることを意味します。
女性にしてみれば、7cmヒールで、右足のヒールを着地させる前から、相手が回転をするわけです。 男性の腕に、必死に掴まって、ネックの重みで遠心力で、ふりまわされながら、回転しなければならなくなります。

それは、それで迫力がある踊り方ですが、遠心力で女性が回転するスピンターンの場合は、両腕を離した状態でのスピンターンのオーバーターン(デモでやってる人もいる)とかが、出来なくなります。

ダンステクニック革命 135ページ
第4章:肩甲骨の感覚 6.ターンの仕組み


 ワルツのナチュラルターンで説明します。
1から2で1/4回転、2から3で1/8回転します。それぞれの中間でカラダが回ります。
このとき、肩甲骨はその回転を助ける動きをしているだけでショルダーから回ろうとはしていません。しかし多くの人が肩と足を同時に動かすことによって、ショルダーでターンする傾向にあります。
しかし、肩甲骨は少し遅れて入っていくのがベスト。
股関節の動きが先にあって、上体の動きは少し後から、肩甲骨によってその回転の動きをフォローしていくと、より大きな動きが生まれます。
ターンを補助するのは肩甲骨の大切な役割です。

4歩目の準備のために2から3で1/8回転するときも、足の回転とカラダの回転には時差があり、ショルダーは少し遅れて良いのです。この時差がないと4歩目のナチュラル・スピン・ターンへのバックスイングは生まれません。


ターンを思い切り使いたいなら、肩甲骨をしっかりと意識して使うことです。肩甲骨の前後の運動をうまく採り入れないと、次への運動は起こせません。

例えば、ボールを投げるときには、テイクバックする動きがありますね。ナチュラル・ターンする場合も、補助足がテイクバックした状態をつくることによりタメがつくられて、次の動きに繋げているのです。

しかし、上体が先行したままナチュラルターンの3歩を踊ると、右肩が引かれて左肩が前に出るような感じになり、次のスピンターンのときに、テイクバックは不可能になり、すでにボールは投げられない状態になってしまいます。

これでは思い切り踊ると言うことは到底できません。肩甲骨で自主的にターンを作らないで、腰でターンを作るのです。この感覚の理解が、思い切り踊っても崩れないダンスへの近道になります


考えれば考えるほど、左腕の「テイクバック」「左手を後から前に振り出す動き」は、「腰でターンを作る」ことに繋がってくることが、わかってきます。

日本のトッププロが目指す、社交ダンス(スタンダード種目)の基礎・スタンダード種目の到達点は、この「腰でターンを作る」という一点に集約されてるのかもしれない。

もしも、「腰でターンを作る」という大前提が崩れたとしたら・・・・
日本の社交ダンス(スタンダード種目)の基礎は、根底から......


《 ナイフとフォーク  》


 「ナイフとフォーク」で飯を食っている西洋人は、われわれ日本人と同じ感覚なのだろうか?

 多くの西洋人は、フォークを左手に持って、飯を食っている。

だとすれば、西洋人の感覚は、右利きの日本人よりも、左利きの日本人に近いのではないか?

もしも、そうだとしたら・・・・



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