みらくる・らぼ

〔§座〕
「背筋を伸ばせ!」
  と言うけれど・・・
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躾(しつけ)に潜む、
  大きな危険
「背筋が曲がらない姿勢」
  を作る!
骨盤の天辺(腸骨陵)と
  前かど(上前腸骨棘)
右手は拳(陽/太陽)、
  左手は掌(陰/月)
ニー・アップ!
~「膝を持ち上げろ」
  という指導
骨盤が「立つ」
 骨盤が「丸くなる」
 ~背骨と太腿の角度
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  を作る!
骨盤の天辺(腸骨陵)と
  前かど(上前腸骨棘)
右手は拳(陽/太陽)、
  左手は掌(陰/月)
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「背筋を伸ばせ!」と言うけれど~文明のイタズラ 作成日:2012/10/22、最終改訂日:2014/09/20

§座-11:「背筋が曲がらない姿勢」を作る!


「背筋を伸ばして座る」には、どうしたら良いか?
前のページに引き続き、この問題にチャレンジしていく。


■ 背骨を前方に引っぱり出せば、背筋は伸びる

背筋を伸ばして座るには、骨盤を垂直に立てて座れば良い。

骨盤を垂直に立てるにはどうしたらよいか?
骨盤と背骨は繋がっているので、背骨(腰椎)を前方に引っぱり出せばいい。


発想としては、非常に、シンプルでわかりやすい。
この「姿勢の正し方」「背筋の伸ばし方」に異論を唱える人は、いない。

子供でも、すぐに思いつく、「素晴らしい発想」「完璧な発想」である。
だから、この方法、子供の躾(しつけ)には「もってこい」である。


■ 「背筋が曲がらない姿勢」の存在

ところが、ここで「発想の転換」。

わざわざ、
  「背中が丸くなった姿勢を作って、そこから骨盤を立る」
とか、そんな面倒なことをしなくても、最初から、
  「背筋を曲げようとても、背筋が曲がらない姿勢」
で座ってしまえば、いいじゃないか?

たくさんの子供の中には、そんなことを考える子供も、出てくるはず。


左の【椅-12】は、背骨(腰椎3番)を、前方に突き出すことにより、骨盤を垂直に立たせて、姿勢を正してます。
ボディの力を抜くと、【椅-13】のように、背骨(腰椎3番)が後ろに下がり、背中が丸くなります。

これって、メチャクチャ面倒臭いし、メチャクチャ窮屈である。


そんな窮屈な座り方をしなくても、【椅-17】のように
  「背骨(腰椎3番)を、後ろに押し下げた姿勢でも、背筋が伸びている」
という条件が、満たされているのであれば、
  「背骨(腰椎3番)は、これ以上後ろに下がらない」
で、結果的に
  「わざわざ、骨盤を立てなくても、そもそも、姿勢は崩れない」
ということになります。


では、どうやったら、【椅-17】のような座り方ができるのか?


「開脚」というキーワードが出てきます。

【座-41】のように、骨盤を後ろに倒して、背中を丸くして座ります。
両足を広げて、開脚し、両足の母趾球(足の親指の付け根)に体重を掛けます。
両手は、中指を内側に向けて、太腿の上に乗せます。

【座-42】母趾球で地面を押さえたまま、両足の踵を外側に動かして、両足の足の裏を平行にします。
両手の中指を内側に向け、太腿の上におせていれば、背骨(腰椎)は後ろに下がろうとするはずです。 背中は丸くなりません。

【座-43】【座-45】足の裏を地面に着けたまま、両膝をくっつけます。
背筋は綺麗に伸びているはずなのに、背骨(腰椎)が後ろに下がろうとしています。

【座-49】のように、太腿を持ち上げて、背骨(腰椎)を前方に突き出した座り方とは、根本的にボディの使い方は、正反対になります。



立った姿勢で、同じ事をやるときには、左手の掌(てのひら)を下に向けて、掌の小指側を机の角に押しつけるようにして、両足の開脚をします。
そこから、一旦、踵(ヒール)を持ち上げて、足の裏を平行にします。
こうすれば、腰の骨は、前に飛び出してこないはずです。

試しに、左手の掌(てのひら)を、上に向けて、同じ事をやってみてください。
背骨(腰椎)が、思いっきり前方に飛び出し(突き出し)、究極の「出っ尻」姿勢になってしまいます。 「出っ尻」を「ヒップアップ」と呼ぶ人もいますが、別物です。


■ 骨盤が後傾しない選手!?

木寺英史さんの本に、「背中が丸くならない」スポーツ選手の話が載っています。

 
錯覚のスポーツ身体学

・著者:木寺英史
・出版社:東京堂出版
・発売日:2011年5月
・ページ数:157ページ
・価格2310円(2200円+消費税)

・錯覚のスポーツ身体学(Amazon)
・錯覚のスポーツ身体学(楽天ブックス)

■ Amazonの内容説明

からだと動きの誤解を解く、目からウロコの身体学



  錯覚のスポーツ身体学/木寺英史(著)  14〜15ページ

錯覚〔1〕 「気を付け」が正しい姿勢?
骨盤が後傾しない選手
   <前略>
 写真1−8は、私(※著者の木寺氏)の骨盤後傾の写真です。前傾よりも後傾しやすい典型的な日本人のからだをしています。
多くの方が私と同様な傾向にあると思います。

しかし、スポーツなどで高いパフォーマンスを発揮している選手のなかには、骨盤が後傾しない(しにくい)選手がいます。
先日、北京オリンピックの自転車競技(男子競輪)で銅メダルを会得した永井清史選手にお会いする機会がありました。

骨盤の話になり、彼に正座して骨盤の前傾・後傾をしてもらいました。
写真1−9をご覧ください。彼はほとんど骨盤が後傾しません。正座をして胸を閉じても骨盤は前傾したままなのです。

ほんとうに、背筋が伸びてますね。
  「骨盤を後傾させても、ほとんど後傾しない」
のか、
  「骨盤を後傾しても、背骨は動かないので、背中が丸くならない」のか、
表現の方法は、いろいろあると思います

この本には、
  「骨盤の前傾/後傾」と「胸を開く/閉じる」
との関係が書かれています。

そのとおりだと思います。
でも・・・・
  「骨盤の前傾/後傾」と、「背骨(胸椎3番)が、前に出る/後ろに下がる」
との関係については、書かれていません。

そのあたりを追求していくと、いろんなものが見えてくるように思います。


《 「股関節を開いた開脚姿勢」から「胸を閉じる」 》

バレエの基礎には、「両足を180度に開く開脚」があります。

開脚の際、「股関節を開いた開脚」と「太腿や足の裏を開くだけの開脚」では、背骨の湾曲や骨盤の動きが、全く異なってきます。

さらに、開脚姿勢から、両足を平行に戻したときの「胸の閉じ方」も、股関節を使った時と使わない時では、大きく変わってきます。


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