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爪先から着地 ~踵を踏むとカラダが進む |
作成日:2012/10/29、最終改訂日:2012/10/29 |
§段-13:ハイヒールでの「正しい」歩き方
日本人・西洋人を問わず、ハイヒールを履いて歩いている女性はたくさんいます。
社交ダンス(スタンダード種目)の女性(特に競技会系社交ダンス)は、ハイヒールを履いて、前後左右にカラダを移動させます。
社交ダンス(スタンダード種目)の「前進動作」だけに着目すると、「ごくごく普通に道を歩く」のと、似たような動きになるはずです。
社交ダンス(スタンダード種目)の女性のヒールの高さは約7cm(初心者は5cm)。
<font size="-1" color="#009999">余談ですが、男性のダンスシューズでも約3cmあります。また、男性のダンスシューズのヒールの角には、弾力性がありませんので、前足をヒールの角で強く地面を踏むことはできません。</font><font color="#009999">
</font>
では、ここで、「正しいハイヒールでの歩き方」について考えてみたいと思います。
当「みらくるダンス実験室」の管理人は男性ですから、通常、ハイヒールを履いて踊ることはありません。
だけど、相手の女性はハイヒールを履いて踊っているのですから、「正しいハイヒールの歩き方」があるのであれば、それを知っておくのは、大切なことだと思います。
●当「みらくるダンス実験室」の主張
ハイヒールで歩き方に関しての、当「みらくるダンス実験室」の主張は、
「爪先を階段に引っかけて、踵を踏み込んで、階段を登る」ときの動きから、
「両足ともに爪先立ちの姿勢から、踵を踏み込んで、カラダを前に進める」動きに準ずると考えます。
前足の膝が、前に倒れないように、膝を固定して(前足の膝を、静かに踵の上に置いておく感覚)、太股を後ろに引くと、左の背中から、カラダが前に進んでいく。 という考え方です。
膝を固定して、太股を引こうとすると、膝は前には曲がらず、結果的に「膝が伸びる」ようになります。
外見上は「膝を伸ばしている」ように見えますが、「膝を伸ばす」のではなく、
「太股を後ろに引くから、膝が後ろに引っ張られて、結果的に膝が伸びる」
という解釈になります。
爪先着地のあと、「踵を踏み込む」ことで、背中を前進させますので、親指の上にも小指の上にも、体重が乗らない・・・・というのが、理想になります。
●「歩き方」を教えている先生による「正しいハイヒールの歩き方」
さて、ここで、インターネット上にある「ハイヒールの歩き方」の動画を見てみましょう。 「youtube」を探すと、「正しいハイヒールでの歩き方」を説明した動画が、いろいろ出てきます。
動画では、
「膝はしっかり伸ばします」
「体重は、小指側ではなく、親指側にのせるようにします」
と言ってます。
↑↑【ランニング】#04 ハイヒールの歩き方(スポーツストレッチトレーナー 兼子ただし)
●「社交ダンス(スタンダード種目)、日本のファイナリスト」の指導
社交ダンス(スタンダード種目)では、明確に「太股を前に出せ」あるいは「太股を後ろに引け」と書かれた指導は、全くと言っていいほどありません。
しかしながら、書いてある指導方法を守って練習すると、確実に「太股が前に出る」か、「太股が後ろに下がる」か、どちらかの結果になります。
「右の肩甲骨を中央に引き寄せ、左の肩甲骨を肩の方へ伸ばす」指導です。
これをやれば、「左の太股を後ろに引く」ということが、物理的に不可能になりなります。 つまり、選択肢は「太股を前に押し出して進む」の一択です。
左の膝を前に倒し(膝に強い負担が掛かるはずです)、左の太股を前に押し出して、右足を前に出すことになるはずです。
右足着地後は、膝を出来るだけ早いタイミングでどんどん前に倒して、積極的に「爪先立ち」になることを心がけなければ、この背中の姿勢は維持できません。
「左膝を深く前に倒して、左足の上に体重を乗せてから、、右足を前に出していく」という指導方法です。
「スタート」から「1」に掛けて、左足を前に出しながら、右腕を振り下ろしてます。
左の太股の動きは、どうなっているでしょうか?
左の太股を引くのは不可能であり、「右腕の力を利用して、太股を前に押し出している」であろうことが、推測できます。
「1」から「2」にかけて、右足の太股の動きは、どうなっているでしょうか?
少なくとも、太股を後ろに引いているようには見えません。
こちらは、ボウリングのボールを使った指導方法です。
「スタート」では、右足を軸足にして、左足と右手(ボール)を最大限に後ろに引いてます。
2コマ目では、両足が揃い、右手(ボール)も、カラダの真横にあります。
3コマ目では、左足を前に出すと同時に、右手(ボール)も前に振り出しています。
このときの左の太股の動きを推測してみてください。
おそらく、2コマ目から4コマ目まで、「連続して、左の太股を前に押し出し続けている」のではないか? という推測ができます。
これはどうでしょうか?
左足に立ち、骨盤の重みを右へシフトさせるような指導です。
ハイヒールを履いて、骨盤を右にシフトさせた状態で、「お腹が出ない」ように姿勢を保とうとすれば、左の太股は後ろに下がろうとするはずです。
ところが、ここ(骨盤を右にシフト)から、右足を前に出そうとすると、どうなるか?
たぶん、左膝が「カックン」となり、「左の太股が前に飛び出そうとする」のではないか?と推測できますが、どうでしょうか?
ここまでの、結論から言えば、日本の社交ダンス(スタンダード種目)の指導方法は「 女性は、ハイヒールを履いて、太股を前に押しながら前進しましょう!
というふうになっているように思えます。
いかがでしょうか?
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《 「ハイヒールの利点」を推測しよう! 》
「ハイヒールの正しい歩き方」を考えるときに、考えておきたいことがあります。
なぜ、この世の中に「ハイヒール」というものが、存在するのか?ということです。
「ハイヒール」というものに、何の利点もないのであれば、ハイヒールが普及することはないはずです。
少なくとも「イギリス発祥」といえる、競技会系社交ダンスにおいて、世界中の女性が「出来るだけ、高いハイヒールを履こうとしている」ということには、なんらかの理由があるはずです。
高いヒールよりも、低いヒールの方が、運動能力に優れていて、競技会で有利なのであれば、世界チャンピオンクラスの西洋人女性プロは、こぞってヒールの低い靴を履くハズです。
実際には、みんな高いヒールの靴を履いています。
その理由は、絶対に、なにか、あります。。。あるはずです。
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